唾液のお話
投稿日:2020年5月26日
カテゴリ:スタッフブログ
埼玉県羽生市にあります木村歯科医院の大竹です。
先日、緊急事態宣言が全面解除されましたね。皆様には、診療延期や感染対策にご協力いただきありがとうございます。
日常に戻りつつも以前のようにはいかない部分もあると思いますが、これからは新しい日常、新しい生活様式に向けて、皆様と一緒に取り組んでいきたいと思います。
さて、近年では歯や口腔の健康が全身の健康に密接に関わっているとの報告が多く発表されています。今回はコロナに負けないためにも、お口と全身の健康に関する唾液のお話をしたいと思います。
唾液は口の中にある「唾液腺」から出ています。耳の下と顎の下、舌の下には大きな唾液腺があり、舌や口唇にも小さな唾液腺がたくさんあります。1日に分泌される唾液量は約1.0~1.5ℓで、安静時は減少し、食事の時に増加します。唾液の分泌は昼間多く、睡眠中はほとんど分泌されないため、就寝前の飲食と口腔清掃不良は虫歯や歯周病の発生しやすい状態といえます。目覚めた後にお口の臭いが気になることや、ネバネバした感覚を経験されることもあるかと思いますが、それは寝ている間に細菌が繁殖したことが原因です。
唾液には、
・口の清潔を保つ
・虫歯や歯周病を防ぐ
・味を感じる
・酸性に傾いた口内環境を中和する
・口臭を防ぐ
・飲み込みやすくする
・消化を助ける
・発音しやすくする
・傷口を早く治す
このように様々な働きがあり、唾液が減ると、細菌が繁殖すれば口臭や虫歯リスクが高まる他、体内に侵入しやすく風邪や全身の病気に繋がりかねません。
唾液が減少する原因は以下の通りです。
・加齢
・ストレス
・全身疾患(シェーグレン症候群、糖尿病、甲状腺機能障害等)
・口腔運動の低下(麻痺や合わない義歯の使用)
・脱水(発汗や嘔吐、下痢、水分不足などによる体内の水分量低下)
・薬剤による副作用(降圧剤、利尿剤等)
・口呼吸
・生活習慣(よく噛まない、喫煙、アルコール)
唾液を出すためにはよく噛むことが大切です。口を開閉すると、ポンプ作用で耳下腺から唾液が出ます。顎下腺や舌下腺からも唾液が出ます。
唾液の量に関して、食生活の変化も大きく関わっています。現代人は昔に比べて、柔らかい物や水分が多く含まれる食事をすることが増えてきました。また、最近では水やお茶を飲みながら食事をすることが多いです、飲み物で流し込んで食べていると、体は唾液を出す必要がなくなり唾液を出す機能が低下してしまいます。
唾液を出すために、以下のことを心がけましょう。
・よく噛む(噛み応えのあるものを噛み、刺激で唾液の分泌を促す)
・舌をよく動かす(「あいうべ体操」など)
・水分補給(唾液に必要な水分を得る)
・鼻呼吸を意識する(口腔乾燥を防ぐ)
・お酒やたばこを控える(刺激を減らす)
・唾液腺マッサージ(唾液の分泌を促す)
※(高齢者や麻痺などある場合は、適切な食事形態を選択し、誤飲や誤嚥を予防が必要です)
口腔環境の改善や 健康のためにも唾液の分泌を意識し、日常生活で出来る工夫を続けることが重要です。健康維持のために、必要な歯科やメインテナンスお待ちしております。
新型コロナウイルスの感染予防の為に延期見合わせになっていました、無料オリエンテーション(旧健康講座)は6月に再開予定です。
三密を避けるため、参加希望の方の最大人数の制限を設けながら行いますが、院長による「知らなきゃ損する歯のはなし」に加え、「コロナに負けない免疫力アップ」など内容もパワーアップしております。
再開日の日程は、
6月16日(火)15時~
6月27日(土)16時~
となっております。参加希望の方は、木村歯科医院(0120-255-418)の方までご連絡ください。
皆様のご参加を心よりお待ちしております!
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