歯磨きしてるのに、どうして歯が弱いんだろう・・・

投稿日:2020年9月25日

カテゴリ:スタッフブログ

ごきげんよう!!埼玉県の羽生市にあります木村歯科医院の上井です。

 

コロナの影響で学会もウェブ開催となり、ちょうど今週はインプラント学会が開催されたところです。ウェブ開催ということで、歯科医院のみんなでお昼休みなどを利用して勉強してきました。その中で興味深かった内容をお伝えしたいと思います。

 

みなさんの周りには、歯をほとんど磨かないにも関わらず歯が丈夫な方がたまにいらっしゃいませんか?逆に歯を良く磨いているのにどうしても歯周病やむし歯になってしまう方もいらっしゃいますよね?それはなぜなのでしょう。

 

口腔内の細菌は、善玉菌・悪玉菌・日和見菌という種類に分類することができます。数としてはもともと日和見菌が一番多いそうですが、善玉菌か悪玉菌のどちらか多い方に影響されて、日和見菌は菌の多い方へとシフトしてしまいます。もし善玉菌よりも悪玉菌が増えてしまうと、歯周病やむし歯を引き起こすきっかけとなってしまうのです。このように高病原性の菌に移行することを【マイクロバイオシフト】と呼びます。

 

特に歯周病菌のなかでも最強と言われるP.g菌という種類がいるのですが、この菌は血液中に含まれる鉄やたんぱく質が大好きです。歯を磨かないでいると歯ぐきが炎症を起こし始めて出血しやすくなってしまいます。すると、悪さを働く歯周病菌が一気に増殖してしまうのです。歯周病におけるマイクロバイオシフトのきっかけは出血ということです。歯周病菌は存在していても鉄さえなければ、増殖もできませんし、病原性も低い状態です。また、口腔内細菌の種類やバランスは患者さんごとに異なります。ハイリスクな菌を持っている患者さんは少量の菌数でも歯周炎を発生しやすくなってしまいます。そのために、ある程度歯を磨いていても歯周病が進行してしまう患者さんがいるということですね。ちなみに、タバコが歯周病を悪化させることは有名ですが、実は受動喫煙でもマイクロバイオシフトは起こります。喫煙してから1時間の間は喫煙者の吐息から悪い影響を及ぼすガスが出ているそうなので、外で喫煙しているからといって安心してはいけませんよ!

 

ちなみに、自分がハイリスクな菌を保有しているのかを知るために、細菌検査で調べることもできますよ。当院では歯周病やむし歯のリスクが高いかどうかを調べる検査ができますので、是非自分の口腔状態をチェックしてみてくださいね!更に、院長のオリエンテーションで歯の健康を守る秘訣を聞いてみてくださいね!

 

院長によるオリエンテーション(旧健康講座)の次回の予定は9月26日(土)16時からです。

 参加ご希望の方は0120-255-418までご連絡ください。

 皆様のご参加を心よりお待ちしております。