生活習慣と歯科の関わり

投稿日:2020年10月9日

カテゴリ:スタッフブログ

こんにちは、埼玉県羽生市にあります木村歯科医院の大竹です。
最近は急に気温が下がってきて秋らしさを実感しますね。食欲の秋という事でついつい食べ過ぎてしまう今日この頃ですが、食べ物に限らず日常の生活習慣が口腔内に与える影響は大きく侮れません。今回は生活習慣と歯科の関係についてお話したいと思います。

「生活習慣病」は、日常の生活習慣に関わる多様な環境要因と遺伝要因とが複雑に影響し合うことによって発症します。
個人の生活習慣としては、食習慣、休養(睡眠)、運動、喫煙、ストレス、飲酒などが挙げられます。う蝕や歯周疾患に代表される歯科疾患の発症や進行は、生活習慣の影響を強く受けるとされています。

〇食習慣と歯科疾患
 食物が口腔環境に与える影響としては、口腔に定着する微生物叢、とくに歯垢中の微生物との関わりが大きいです。う蝕は、細菌と歯と糖質の存在によって発症します。砂糖を含む食品の摂取方法や摂取頻度は、う蝕の発症や進行に大きく影響を及ぼすので、甘い食べ物はできるだけ控え、食べるとしても摂取する時間を決めてだらだらと食べないように心がけましょう。

〇喫煙と歯科疾患
 喫煙は、肺がんや口腔がんなどの悪性新生物、心疾患、脳血管疾患および慢性閉塞性肺疾患などのリスクファクターとして知られています。また、喫煙は、歯周病における環境面からみた最大のリスクファクターとして知られていますし、歯周病の発症や進行、歯科治療の効果低下に大きく影響することが指摘されています。特にニコチンは、微小血管に影響して歯肉の血流量の低下と低酸素状態を引き起こします。歯周病が進行しているにも関わらず歯肉の出血や炎症症状が分かりにくいため、自覚症状が乏しく気が付かないことが多いです。
他にも、インプラント治療や抜歯後の治癒にも悪影響を及ぼすことが報告されていますし、喫煙と口腔粘膜以上の関係も明らかにされています。

〇ストレスと歯科疾患
 歯科において、ブラキシズム(歯ぎしり・食いしばり)はストレスが関連しており、強度のブラキシズムにより歯や顎、口腔周囲の筋肉に悪影響をもたらすことがあります。
また、唾液の分泌量や組成はストレスによって変化すると言われています。唾液が減少すると口腔乾燥を引き起こし、う蝕や歯周病、口臭等を悪化させてしまいます。

〇飲酒と歯科疾患
飲酒も喫煙と同様に、様々な疾患のリスクを高めます。アルコールの過剰摂取が継続すると、次第に身体機能が低下し、口腔衛生の低下や唾液分泌の異常が起こりやすくなります。
アルコールの利尿作用により、身体の水分量が不足する傾向が日常的に続くと、口腔環境が悪化し、う蝕や歯周疾患に罹りやすくなります。したがって、適正飲酒を心がけることが大切です。

多くの病気は自覚症状がないうちに進行していることがありますが、歯科も気が付かないうちに進行し、症状が出た時には…とういことも少なくありませんので、定期検診にて問題を早期発見し、早期治療することはとても重要ですね。
当院での定期的なメインテナンスお待ちしております。

院長によるオリエンテーション(旧健康講座)の次回の予定は10月17日(土)16時からです。
参加ご希望の方は0120-255-418までご連絡ください。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。

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