認知症高齢者への訪問歯科治療

投稿日:2023年7月25日

カテゴリ:木村歯科訪問プロジェクト

埼玉県羽生市にあります木村歯科医院の大竹です。 梅雨も明け、夏本番‼猛暑日が続いていますね。私は夏生まれなのですが、暑いのは苦手で、毎年夏バテ気味です。何でもバランスよく食べて、水分補給し、必要な休息もとるように心がけることで、熱中症や夏風邪に負けないようにしたいですね。

さて、今回は認知症高齢患者への歯科治療についてお話したいと思います。

訪問診療を必要とされる方の中でも多いのが認知症の患者さんです。認知症患者さんの歯科治療を行う際に最も重要なことは、口腔環境の再建と維持です。 認知症は進行性の疾患であるため、その進行程度により歯科的対応が異なってきます。初期の認知症であれば健常者とほとんど変わらない処置が可能ですが、重度では義歯の装着のみならず、清掃の自立が不可能となることが多いです。

【認知症の程度に応じた歯科治療】

・軽度:症状悪化を予測した治療計画を考え、出来るだけ早い機能回復に努める(予後不良の歯の抜歯、歯冠修復処置、義歯作製等)

・中度:最小限の歯科治療にとどめる(使用中の義歯の修理、応急的な歯冠修復等)

・重度:疼痛の除去に努め、歯と歯列の維持を目指す(投薬、義歯調整、口腔ケア等)

認知症が軽度の場合は口腔内の状態をあまり大きく変化させないことが重要です。中度・重度の場合は、急性症状に対して疼痛の除去に努め、頻繁な定期検診による口腔内の維持が必要となります。

当院の訪問診療では、医科やケアマネージャー、介護者と連携し、患者さんごとに歯科治療計画を立てており、現在ある歯列と機能を維持するため、日常における口腔清掃、介護者へのブラッシング指導、歯面へのフッ化物応用、義歯の管理をご提案しています。

訪問診療では、患者さんの全身状態、診療環境、使用できる機械・器具・薬剤等の条件によっては、診療室で行う処置と同一レベルで治療を行うことが難しい場合があります。安心して適切な処置をスムーズに行うために、一時的に通院にて治療を行うことや、紹介先の医療施設にて入院下での処置をご提案するケースもあります。

通院か在宅か施設かに関わらず、認知症高齢者には健康管理(ケア)が重要になってきます。「食べる」「味わう」「話す」という口腔領域の健康を維持するために、通院が難しい方でも、お困りのことがあればぜひ相談してみてください。

 

当院では、目から鱗の話がたくさん聴ける、院長による無料のオリエンテーションを毎月開催しております。

次回は8月26日 土曜日 15時30分〜

   9月 9日 土曜日 15時30分~

を予定しております。

参加をご希望の方は 0120ー255-418 までご連絡ください。

皆様のご参加、心よりお待ちしております。

さらに木村歯科医院でのインスタグラムでは今後の健康講座のスケジュールや診療日、

健康について情報を発信しております。是非ご活用ください。