㉖インプラント(5) マグネット(磁石)インプラント

投稿日:2017年1月22日

カテゴリ:埼東よみうりコラム記事

インプラント治療は、歯が無くなってからやってみようと安易に考えてはいけません。保険外の高額な治療となりますので、「その時になったらなんとかローンを組んでやればよい」といった治療とは大きく異なります。自分の口全体の事を考え、今回の治療を行えば今後少なくとも何十年も噛めるという予測のもとで、治療計画を立てなければなりません。

例えば、右の歯を失った時、もし今だけ噛めれば良いと考えるのであれば、右の歯だけ治せば良いのかもしれません。しかし右の歯が無い間左の歯を酷使してしまい、たとえ右の歯を噛めるように治しても、数年で今度は左の歯を失うかもしれません。そうなった時に、治療費の関係も絡んで左の歯を治す事ができないのであれば、右の歯を治す時点で将来の左側の事も予測した治療計画を立てなければなりません。

そんな場合、マグネットインプラントをお勧めしています。マグネットインプラントとは、インプラント上部にマグネットを使用する事で、磁石の力を利用して入れ歯の維持安定を図る装置の事。

既存の入れ歯を使用する事もでき、また、マグネットで固定するため入れ歯の接地面を小さくする事ができます。技士自体は歯を失った部分に人工歯を足したり、修理もききます。インプラントの本数も少なくでき、数年後、別の部分の歯を失った場合、治療費の予算に合わせてインプラントを増やす事も可能です。例えば、歯が1本も無い方も、最初2本だけマグネットインプラントを入れ、数年後インプラントの本数を増やして、固定制の歯に替えるといった事もできます。

MRI等の検査時にもねじ止めのマグネットの部分だけを一時的に外して検査を受けられるので安心です。インプラントの上部を変える事が出来るブランドインプラントならではの技です。

一回で治療すると高額になってしまうインプラント治療も様々な手法の説明を受け、長く快適に噛み続けられる提案を人生の節々に合わせ考えてみてください。