番外編2 インプラントの治療費

投稿日:2017年1月22日

カテゴリ:埼東よみうりコラム記事

インプラント手術ではインプラント本体以外に様々な使い捨ての物や高価な滅菌できる機材を使用します。手術はできれば室内の空気中の細菌まで浄化する専用の手術室で行う事が良いと思われます。

普段の診療でも当たり前の事ですが、使い捨ての物は使い捨てにしなくてはなりません。インプラントのコストを下るために切り捨ててはならない限度があると思います。

インプラントを導入するには、専用の設備に多くのコストがかかります。設備だけでも多額のコストがかかる上に使い捨ての量も多く、また消毒や滅菌も大変です。

そんな中で、どうやったら激安のインプラントが成り立つのか不思議でなりません。手術に必要な環境を整え、適正な価格で行っているだけなのに歯科医院が金額を値上げしていると思われかねません。

インプラント治療の前にCTを撮る事は当たり前の時代ですが、歯科医院にCTが設置してあれば述語に手術の確認で撮影する事もできます。また、歯科用の専用CTは骨や歯を撮影する専用なので軟組織も診断する医科用CTよりX線の被曝が少なくてすみます。

歯科医院には骨が少ない方や薄い方でもインプラント手術を行えるように骨を作る技術も必要です。万が一インプラントの手術が上手くいかなかった時に、改めて骨を作り保証するためにも必要なものです。手術が失敗したら泣き寝入りで、再手術ができなかったり、たとえ再手術ができたとしてもまた高額な治療費がかかったのでは患者さんも大変です。

今や百円ショップは生活に必要なしっかりとした地位を築きました。私もよく利用して重宝しています。しかし、相当良い物もあるとは思いますが、10年使えると思って購入する事はあまり考えていません。

例えば300円で長持ちするものがあったら私はそっちを買います。私の友人には、100円の物があるのだから迷わず100円の物を買うという者もいます。

インプラントは身体に埋め込むものですが、激安の10万円と適正価格の30万円のインプラント(被せ物は別)のどちらを選ぶのが良いのでしょうか。金額だけではなく、病院との信頼関係、安心安全か、保証はしっかりしているか、術後のアフターケアは万全かなど、全ての付随するものを含めて検討し、選択していただければと思います。